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先日10年程以前に制作した龍の作品が手元を離れました。作品にピッタリの素晴らしい所に安置されました。
1000年も前に作られた美しい大きな池の守り寺、龍臥山 久米田寺の明王院さんです。

35年前ステンドグラス作家として活動をはじめ、たくさんの作品を制作してきました。
プロとして独立してから、作品展のために作った以外は、手元に残る作品はありませんでした。すべて注文により制作し、建築物と共に建物に取り付けられるからです。
 何よりも仕事が大好きで、イヤ仕事にならなくてもイメージを膨らませ作品を創造する事が大好きで、注文が無い状態が長く続くと精神的に耐えられず、理由を探して作品を作る。 龍を作ったときは、お寺の天蓋に龍の作品の注文を頂くために、プレゼンように制作しました。が、その時の理由です。
結果、馬鹿でかい作品をはじめ、とてつもなく手間のかかった 物や、突拍子もないような物を作ってきました。
基本的には、アット驚くような、美しいと思うもの、珍しいもの、嬉しくなるようなもの、何よりも人に喜んでもらえるものが作りたくて。
 そして、7年前とてつもなく有り難い嬉しい注文が入り、制作に没頭しました。
その仕事が半年後突然キャンセルになり、何も手につかなくなりました。制作に没頭している時には起こらない様なアクシデントが続き、ついに神戸元町のギャラリーも失い、神戸を引き上げた矢先に、大阪の工房も失い、大阪を追われ、明石の地に落ち付きました。
 
そんな矢先に、ストラビンスキー作曲の「火の鳥」の制作でした。知人の指揮者が作品の写真がCDジャケットの表紙に欲しいので曲のイメージの作品を作った。決して仕事にはならないが、作家としての次の可能性を創造したかったか、イヤ、作品が無性に作りたかっただけかも知れません。
 
去年,一昨年と、また作品が作れ出し、やっと書く気分になりました。

今年は、過去の作品を整理し、自分が作ってきた事をまとめて行こうと思います。